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南米には、走鳥類のダチョウの仲間がいる。現地ではEma(エマ)と呼ばれているアメリカダチョウだ。ダチョウの仲間は世界で3種類いて、一番有名なのがアフリカにいるでかくて人を乗せてレースもできるいわゆる「ダチョウ」。もう1種はオーストラリアにいる「エミュー」。3種の中ではレアが一番小型で可愛らしい。特にアルゼンチン南部に生息しているレアの亜種でより小型の「ダーウィンレア」と呼ばれている種が小さくて鳥らしい??
僕が昔住んでいたパンタナールの牧場ロッジでは敷地内に常に20羽前後生息していた。
彼らは雑食で何でも食べる。ロッジの残飯を毎朝与えて、草原に散らばっているレア達は僕がなべを叩いて呼ぶと一斉に集まってくるほど慣れていた。群れのボスの名前は「とんちゃん」だった。こいつには何度かつつかれてかなり痛い思いをしたが、憎めないダチョウだったな〜〜。本来レアは草原に好んで生息して木の実や虫、小型の爬虫類、草原にいる小動物は手当たり次第食べてしまう。だからパンタナールには蛇が少ないのかもしれない・・・・。
森林伐採されて農地に切り開かれた場所の種まきシーズンには、群れをなして蒔いたばかりの種を食べている姿を良く見かける。数的にはパンタナールよりもむしろフェリックスやあっこちゃんが住むセラード地域の方が多いくらいだ。大豆畑にはこれでもかというくらい群れを成している。そのあまりの多さ故に「エマス国立公園」とセラードを代表する公の自然保護区の名前にまでなるくらいだ。

乾期の完全に干上がった草原地帯に直径1mくらいの枯れ草を集めてお皿のような巣を作り、そこに10〜20個くらいの巨大な薄黄色の卵を産む。正確には数羽のメスがオスの作った巣の周りに2〜4個の卵を産み捨て、オスが丁寧にかき集める。メスは産んだら用は終わり・・・・呑気に草原で餌をついばむ。ここから先はオスの仕事。卵を抱いて、生まれた雛を教育し丹念に子育てをする。レアはハーレムを形成するから1羽のオスに多い時では10羽近くのメスが群れる。それこれもオスの実力次第。強くて格好の良いものがたくさんのメスを勝ち得る訳だ。羨ましいというか頼もしいというか・・・・。子供を作るのは容易だけど育てるのは至難の業・・・・。実感がこもったコメントであるが、田舎のブラジル人はそんなことなどお構いなしポコポコと子供を作る。僕の家政婦さんなんかは私より若いのに6人の子供を持つシングルマザー!あっぱれといいたい。
だいぶ前に近所のおじさんが養殖所のダチョウの卵を入手して、僕になんとか調理してくれと頼んできたので、料理人のサルとしては気合を入れてオムレツを作った。大人6人でたらふく食べて残ってしまった。なんだか話が脱線してしまったが、言いたいことはレアの卵はでかい!でも味は美味しくないという風にまとめたかったのだ。やっぱり卵は日本のヨード卵光だね!
でかくて大味なレアの卵もパンタナールで生活する牧童達には大切な栄養源となる。草原で牛を追うさなか、レアの卵を見つけると彼らはさりげなく2〜3個だけ持っていく。それも嬉しそうに・・・・。全部は絶対に持っていかない。自然と共に生きる人達は最低限のマナーは心得ている。自然の掟は守るということだ。
by サル 2007年9月 |