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ブラジルには、アフリカの野生動物みたいに有名かつ派手、ようするに目立つ(例えばゾウ、キリン、シマウマ、ライオンなど)毛獣がいない。したがって、観光客にはいまいちインパクトをあたえることができない。上手く表現できないが、なんだか訳の分からない「不思議ないきもの
」が多いのだ。でもその摩訶不思議なエネルギーに魅了されると、はまってしまうのが南米の、特にブラジルの自然だと思う。
その代表的な訳の分からない「けもの」として、良く見られるのがこの「カピバラ」。見た目はなんだかブタみたい・・・・でも泳ぎも上手いし、潜りもする。前歯は完全にネズミ系の出っ歯。ガイドブックには「水豚」とか「巨大ネズミ」とあるが、実は日本でペットして飼育されている可愛らしいテンジクネズミ・・・・その正体は「モルモット」。でも、ブラジルは国がでかいからモルモットも80cmと超デカイ!こいつがパンタナールの道端やロッジの庭先でボ〜と日向ぼっこをしたり、むしゃむしゃと草を食べている姿を見ていると、不思議にほっとするんだな。本当に愛嬌のある憎めない連中。
昔、パンタナールのど真ん中にあるロッジで管理人をしていた時の出来事。
仕事を終えて夕方に川辺の軽飛行機の芝生滑走路で2対2サッカーをしていると、カピバラの20匹前後の群れが川から上がり、夕焼けに染まる黄金色に光る滑走路に上陸し、のっそりと大好物の草を食べ始める。想像してください!凄い光景でしょ?
俺達が近距離でワイワイガヤガヤボールを蹴って、たまにカピバラにぶつけたりしているのに、連中はおかまいなし・・・・まったく気にしない、微動だにしません。俺達を仲間とみているのか?危害を加えない同等ないきもの(馬鹿にされている??)と判断されたのか、警戒心ゼロ!夜なんか、ロッジ前庭で休むカピバラにつまづいてこけたことが何度もあった。でも、このカピバラ危険が迫ると群れのリーダーが鶴の一声みたいに「イッー!」と甲高い声をあげて、一目散に水中にドボンと
避難する。
時々、観光客を乗せた車が爆音で近づいてくると500mも近づかない内に、森や川辺に退散することもあるから、一応警戒はしているようだ。
この「いきもの」どう見ても豚でもネズミでもモルモットでもない、やっぱり「カピバラ」。
「草をはむもの」と名づけた先住民に脱帽!
by サル 2006年6月 |